毎年、厚生労働省は「国民生活基礎調査」というものを行っています。
国民の世帯や所得の状況、健康状態などをアンケート形式で調査しているものです。
ここ最近はコロナなどの影響で調査自体が中止になっていますが、最新のデータとして2019年分の調査結果があります。
調査の内容を理解していくことで今後の経営方針の判断にも役にたちます!
喫煙率、飲酒率は急速に減少している
国民生活基礎調査では1986年から実施されているので、30年以上の統計資料があります。
その年によって調査する項目も少しづつ変化しているのですが、私が毎年気にしているのが飲酒率と喫煙率の2つ。
飲酒率も喫煙率も年々減少傾向にあります。
どちらも毎年少しづつ減少しています。特に喫煙率の減少の幅は大きいです。
2001年の調査と比較すると、ほとんどの年代で喫煙率が大幅に低下していることが分かります。
特に20歳代と80歳以上では喫煙率は半分以上も下がっているんですよね。
それでも最近の若い人たちはタバコを吸わない人が多い印象があったので、20歳代男性で10人に2~3人は吸っていると聞くと「まだまだ意外に多いのかな?」という印象はあります。
自分が20歳代半ばの頃は「10人いたら5人以上はタバコを吸っていた」ということ。
それに比べたら、確かにタバコを吸っている人は間違いなく減っていますね。
健康意識だけが影響しているのか?
確かにタバコというのは健康に良くないと思います。
吸っている人だけでなく周りの人の受動喫煙などによる健康被害の影響も言われていますよね。
世間一般的に「タバコ=悪」というイメージは拭いきれません。
若い人たちも「カラダに悪いなら吸わない方が良い」と思って吸っていない人も多いコトでしょう。
ただ、それだけが影響しているのでしょうか?
一番影響しているのは「タバコの価格>喫煙者の価値」なのだと思います。
タバコの価格は倍近くなっている
2022年現在のタバコの価格は1箱あたり500円以上。
JTのメビウス(旧マイルドセブン)は1箱530円もするんですね。
2002年には1箱あたり250円。
1本あたり10円程度で吸っていたものが25円程度まで上がってしまっている計算になります。
これはタバコ税がだんだん上がっていることが要因。
税金には「政策として抑制したいモノに多くの税をかける」という目的もあるので増税されているんです。
いずれにしろ、ここまで値段が上がってしまうと無理してタバコを吸う人も少なくなるのは当然のこと。
もっと増税、値上げする動きも出ていますので、ますますタバコ離れが進んでいくでしょう。
集客や採用にも影響アリ!?
タバコを吸わない若者が増えるということは、タバコを嫌がる若者も増えていくということです。
若者だけではなく、30歳以上の年代層でも全般的にタバコを吸わない傾向が強くなっていくと思われます。
居酒屋や喫茶店などでは「タバコを吸えなくなるとお客が減る」という意見のお店もあります。
ただ、全体的には喫煙者は少数派になっていくわけですから、どちらの方を向いて商売をしていくかということは考えなければなりません。
また、最近では集客と同じくらい「スタッフの採用」が問題になっています。
少子高齢化の影響で、若い人を採用したくてもできないという企業が多いんですよね。
特に中小企業では尚更です。
若い子たちの中では「職場にタバコを吸う人がいるなら就職したくない」という意見も多くなってきているようです。
実際にうちの事務所に応募してきてくれた若い子に志望動機を聞いたら
「職場が禁煙で喫煙者はいないと書いてあったので・・・」
と教えくれました。
今後はそういう考えをする人たちも増えてくると思いますので、採用する側も禁煙を考えたほうが良いかもしれませんね。
まとめ
私も20歳代のころはタバコを吸っていましたが、結婚したことを機にバシッと禁煙しました。
タバコを吸うのをやめてから税理士試験の勉強に集中できるようになり、その年以後は毎年のように合格して資格を取得できました。
かれこれ15年以上経ちますが、今となってはもともと吸っていない人以上にタバコがイヤになりましたね。
文章中にもありますが、うちの事務所の採用基準の一つが「タバコを吸わない」ということ。
スタッフの健康第一のオフィスとして頑張っていきます~!