ネットで検索すれば簡単に情報を集めることができる時代。
以前であれば「どういう風に処理したらいいのか分からない」ということでも、スマホで調べれば親切に教えてくれているサイトがいっぱいあります。
自分で色々と出来るようになるのは良いのですが、逆にそれがデメリットになってしまうこともあるので注意が必要です。
「自分でデキル！」でハマってしまった落とし穴
先日、相続税の相談にみえられたお客様がいました。
お父様が亡くなったので相続の手続きをされていた方です。
財産も自宅と預貯金だけだったということで「ウチには相続税は関係ないだろう」と思っていたそう。
どこの家庭にもありそうな一般的な相続のお話ですよね。
税理士や司法書士などの専門家に依頼すればそれなりの費用がかかってしまいます。
そこで「自分でできることは自分でしよう」と思い立ち、ネットなどで情報を集めて手続きを進めていきました。
ネット上を探せば色々な情報が出てきます。
そのなかでこのような記事を見かけたそうです。
相続財産が自宅だけだったら相続税は申告しなくてＯＫ。
名義変更も自分でできるよ～。
ネットを見れば必要な書類や書式フォーマットもダウンロードすることができました｡
この方も遺産分割協議書のフォーマットなどをダウンロードして手直し、法務局に何回か通って相続登記の手続きをしました。
色々と苦労しながらも何とか手続きをすることができました。
「これで終わったかな・・・」と思って安心したところにいたところ、実は亡くなったお父様が証券会社にも口座を持っていたことが判明。
それまでは相続税がかからない範囲だと思っていたのに、全部合わせてみたら税金が出てしまいそうな感じ。
▼ 税金の計算をする時には財産をどう評価すればいいの？
▼ 作ってしまった遺産分割協議書に書いていない財産が出てきた場合どうすればいいの？
最後の詰めの段階と思っていたのに､この先どうしたらいいのか分からなくなってしまったのです。
自分で手続きするのは悪いことではないけれど・・・
決して自分のチカラで手続きを進めていくことが悪いと言っているわけではありません。
ただ、ネット上にあふれている情報というのは､正しいものもあれば間違っているものもあります。
また､内容的には正しいものであったとしても､あなたにとって正解かどうかということまでは分からないのです。
誰が利用しても､だいたい同じような結果や感想につながるようなモノであればネット上の情報は非常に参考になります。
例えば､レストランやホテルを利用した感想だったり､料理やゲームの攻略方法だったり…。
ただ、対象となる人や環境の状況によって対応方法が変わるようなモノについては､ネット上の情報は参考程度にしておいた方が良いことの方が多い。
今回のような相続の手続きもそうですし、会社の設立や経営方法などもそうです｡
ウェブサイトの制作なども個別性が強いでしょうし､トレーニングや病気治療などもネット情報を過信するとキケンです。
やはり､このような個別性が強く､かつ､それなりの費用やリスクを負う内容のモノについては､信頼のおける専門家のアドバイスを受けることが大事です。
一時的に費用はかかるかもしれませんが､あとで考えたときには「相談してよかった～♪」と思えるでしょう。
相談しておけば回避できるリスクもある
今回相談に来られた方は､結論を言えば相続税の申告と納付が必要でした。
ただ、遺産の分割方法にちょっとした工夫をしておけば､税金の特例を使うことができたのです。
相続税の申告は必要だけれども､納税はいらなかったんですよね。
ただ、すでに遺産分割をして相続の登記をしてしまったため､この特例が使えなくなってしまいました。
事前に相談をしてアドバイスを受けていれば､余計な税金を払う必要が無かったのです。
このように自分で処理をするにしても､最初にアドバイスを受けておくだけで回避できるリスクもあるんです。
相談しておけば
- アドバイスを受けて自分でやれるところまでやってみる｡
- ちょっと自分ではできそうもないので､最初からお願いする。
- 自分でできるところまでやって､できない部分だけお願いする｡
というような選択肢も出てきますよね。
「相談するのは敷居が高いな～」
「なんかこんな簡単なことで相談していいのかな？」
と思う方もいるかもしれませんが､意外にその道の専門家と言われる方たちは､その分野のことに対して相談されることがウレシイという方が多いのですよ｡
思い切って相談してみることをオススメします！
まとめ
あまり経験のないことについては､思い切って専門家に相談してみることをオススメします。
自分では発想できなかったアイデアなどのアドバイスを受けることができるかもしれません。
税の専門家である税理士もみなさんが思うほど敷居は高くありません。
まずはお気軽にお問い合わせください！
