2015年8月12日(水)、群馬県と福島県の県境にある尾瀬にトレイルランに行ってきました!
今回は燧ケ岳と至仏山の2つの百名山を1日で制覇します!
お次は至仏山にアタック!
至仏山の概要
至仏山は群馬と福島の県境である尾瀬にあります。
至仏山はしぶつさんと呼びます。
尾瀬国立公園にあり、山頂は群馬県になります。
標高は2,228mで、オーストラリア大陸の最高峰である「コジオスコ」とほぼ等しいのだそうです。
山全体が蛇紋岩で覆われており、滑りやすく浸食がはげしいのだそうです。
そのため、時期によって入山規制が行われたり登山道が制限されていたりします。
かの深田久弥は至仏山についてこう述べています。
尾瀬沼を引き立てるものが燧ケ岳とすれば、尾瀬ヶ原のそれは至仏山であろう。
深田久弥「日本百名山」より
まだ尾瀬が近年のように繁昌しない戦前のある6月、原の一端にある桧枝岐小屋に泊まって、そこから見た至仏山が忘れられない。
広漠とした湿原の彼方に遠く白樺の混った立木が並んで、その上に、悠揚迫らずといった感じで至仏山が立っていた。
そしてその山肌の残雪が、小屋の前に散在した池塘に明るい影を落としていた。
本日のコース
後半は尾瀬ヶ原を縦断して至仏山登山口へ。
そこから至仏山を登って鳩待峠へと降りていきます。
鳩待峠からは林道を走って、尾瀬戸倉、大清水へと戻っていきます。
※今回は燧ケ岳からの続きですので、竜宮までは燧ケ岳編をご覧ください。
竜宮(10:30)~牛首分岐(10:45)~山ノ鼻(11:00)
何処までも続いていく木道です。
正面にこれからアタックする至仏山を見ながら進んでいきます。
ふと振り返ると、先ほど登った燧ケ岳の全容が見えました。
さっきまでガスっていたのにすっかり良い天気になりました。
こうしてみると存在感がとてもある山です。
見晴分岐から山ノ鼻までの木道の距離は約6キロほど。
その間の区間はすべてこのような木道を通っていきます。
ちょうど中間くらいの位置で福島県と群馬県の県境があります。
木道の脇を流れる小川の水がとてもきれい。
尾瀬ヶ原のなかにもこのような山荘があります。
この山荘に荷物を運ぶため、大きな荷物を背負った歩荷さんたちが何人も往来していました。
果てしなく続いていく尾瀬の小路。
思わず「なつがくーればおもいだす~♪」と歌いだしたくなります。
少し雲が多いですが、その分日差しが無くてとても涼しい。
停まっていると少しひんやりするくらいです。
多くのハイカーが訪れていますね。
燧ケ岳は火山なので、少し茶褐色の石が多くみられます。
至仏山がだいぶ近づいてきました。
そして山ノ鼻へと到着。ここは国民宿舎の尾瀬ロッジ。
そのすぐ隣にある山ノ鼻小屋。
そして一番大きい山小屋である至仏山荘の前の広場は多くのハイカーでいっぱいでした。
ここで小休止して至仏山アタックの体力を回復します。
この至仏山荘にはお風呂もあるんですって。山小屋とは思えない設備の充実ぶりです。
ビールも550円なのでお得感がありますよ。
至仏山登山口(11:10)~至仏山(12:25)~小至仏山(12:55)~鳩待峠(13:40)
さて、ちょっと一息ついたので至仏山にアタックです。
山ノ鼻の広場から山頂へと続いていく登山道の入り口があります。
尾瀬ヶ原の方は人がいっぱいいましたが、こちらの登山口はほとんど人がいません。
心なしか木道を覆う草も多い気が・・・。
山ノ鼻からの登山道は登り専用です。
至仏山は表層が崩れやすいので規制がかかっています。
登りはじめはこのような木階段が続きます。
約2キロで800mほど一気に登るので勾配はかなりきついですよ。
木階段をひたすらに登っていきます。
ほぼずっと登り坂。息をつく場所もなかなかありません。
この時点で25キロ以上走っているので結構足も重たくなってきたぞ…。
山道を振り向けば、いつでも尾瀬ヶ原と燧ケ岳の雄姿を眺めることができます。
なかなかほかのハイカーを見なかったのですが、半分くらい来たところでようやく発見。
至仏山は蛇紋岩(じゃもんがん)と呼ばれる茶褐色の岩で覆われています。
もろくて崩れやすく滑りやすいので、登っていくには注意が必要です。
おー、滑る滑る・・・(・_・;)
気を付けて登っていきます。
振り返れば尾瀬ヶ原が真下に見える。
かなり急こう配な岩場を登っていきます。
山肌には多くのお花も咲いています。
私はそんなに花に詳しくないのですが、それでもきれいに感じますね。
山頂が見えてきました~♪
そして至仏山の山頂に到着です。
山ノ鼻の登山道にはほとんどハイカーがいなかったのに、山頂は多くの人でいっぱいでした。
こちら側の登山道は勾配がキツイので人気無いのかな?
そしてお願いして記念撮影~♪
標高は2,228mです。これで15座目クリア!
燧ケ岳では眺望はガスっていて見えなかったのですが、こちらからは360°パノラマで見渡せます。
先ほど登った燧ケ岳や縦断してきた尾瀬ヶ原も見える~♪
みなかみ方面も良く見えます(*´з`)
一気に登ったので結構足もガクガクになってきました。
ちょっとだけ休んでから先へ進みます。
山頂からは麓の鳩待峠を目指していきます。
目の前に見えるピークは小至仏山です。
稜線沿いの山道を走るのは気落ち良いです。
そして小至仏山の山頂を通過。
山頂と言っても道標があるだけなのでとっとと先へ行きます。
下りは軽快に飛ばしていきます・・・と言いたいところですが、ハイカーの方もいっぱいいるのでちょっとセーブしながら進みましょう。
山道にもこのような木道が。
植生を守るために徹底しています。
このあたりのトレイルは気持ち良いです。
そういえば今日はランナーっぽい人に全く会いません。
もしかして・・・場違いだったかな(-_-;)
鳩待峠まではあと3キロ弱。
ほぼずっと下りです。
ただ勾配は緩やかなので登りにも優しいです。
ハイカーがいっぱいですのでゆっくり進みます。慌てない慌てない…。
なんて言っていたらあっという間に鳩待峠までついてしまいました。
登山道はここでおしまいです。
鳩待峠まではマイカーで来ることができます。
ただ台数も少ないですし、駐車料金も2,500円と割高なのですが…。
鳩待峠(13:50)~尾瀬戸倉(15:00)~大清水(16:20)
鳩待峠には売店や食堂、トイレや無料休憩所などの多くの施設があります。
尾瀬散策の起点となる場所なので、多くの人で賑わっていました。
食堂のメニューもリーズナブル。500mlのペットボトルも170円なのです。
思わず買ってしまった「花豆ソフトクリーム」(400円)
ほんのり風味ですが、疲れた体に染みわたりますね。
ここまでの走行距離は約35キロ。
ここから車を停めている大清水駐車場に戻らなければなりません。
もう一度、尾瀬ヶ原を縦断して戻ることも考えたのですが、時間との兼ね合いでロードで戻ることにしました。
この鳩待峠から麓の尾瀬戸倉までは乗り合いタクシーorバスが出ています。
片道930円で尾瀬戸倉まで行けるのですが、まだ足が残っていたので走って降りることにします。
先に経験談を述べておきますが、できれば乗り合いバスに乗った方が良かった・・・(T_T)
鳩待峠から尾瀬戸倉まではずっと舗装路です。緩やかな勾配の道路が続いていきます。
鳩待峠を出たときは「尾瀬戸倉までは5~6キロかな」と思っていたのですが、最終的に11キロもありました。
ちょっと誤算です。(・_・;)
それでも下り基調なので、キロ5分ちょっとくらいのペースで快調に飛ばして降っていきました。
ようやく尾瀬戸倉の町が見えてきました。
ただこの頃にはすでに足はパンパン。
歩いたり走ったりを繰り返しています。
そして尾瀬戸倉の大清水への分岐へ到着。
ここから乗り合いバスで大清水に戻ろうと思っていたのですが、何とバスがもう終わっている!
・・・しょうがないので大清水まで頑張って自力で行きます。
さっきまでは下り基調だったのですが、ここから先は緩やかな登り坂が続いていきます。
もう登り坂を走るだけの足が残っていません。
泣きそうになりながら坂道を歩いていきました。
尾瀬戸倉から大清水までは約8キロ。
少し走っては歩き、また歩いては走りを繰り返してなんとか進んでいきます。
そして大清水に到着。山荘が見えたときは感動しました。
山荘に着いたのは16時過ぎ。すでに売店に人影は無く、しんと静まり返っています。
さっきの鳩待峠の賑わいとは正反対です。
ここにも湧き水があったのでがぶ飲みし、自販機で元気の素であるコーラをゲット!
駐車場のマイカーで一休みをしたあと、帰路につきました。
アフターラン
帰りは泣きそうになりながら登ってきた林道を車でスイスイ。
尾瀬戸倉にある温泉施設に寄っていこうと思ったのですが、何と定休日でやっていない!
しょうがないので、尾瀬戸倉から10キロほどのところにある「片品温泉・花咲の湯」に寄っていきます。
疲れた体に温泉はいいですね~
温泉のレストランで地元のメニューを頂きました。
片品そばの天せいろ。地元産の野菜のてんぷらがとっても美味しかったです。
まとめ
ひと段落した後、のんびりと帰路につきました。
本日の累積標高差は約3,000m,走行距離は53キロでした。