2016年7月10日(日)、奈良県の世界遺産・紀伊山地にある大台ケ原(おおだいがはら)にアタックしてきました。
入山規制のある西大台エリアは人の手の入らない秘境、ハイキングで人気の東大台と二つの面白さがあります。
人里離れた西大台の大自然のなかで思う存分にマイナスイオンを浴びましょう~♪
大台ケ原の概要
大台ケ原は奈良県と三重県の県境・紀伊山地の中ほどに位置しています。
大台ケ原は「おおだいがはら」と読みます。
大台ケ原は吉野熊野国定公園に認定されたエリアであり、世界遺産「熊野古道と紀伊山地」として登録されたエリアの一つでもあります。
最高峰である日出ヶ岳の標高は1,695mで三重県の中では一番高い山です。
大台ケ原は大きく分けると「東大台」と呼ばれるエリアと「西大台」と呼ばれるエリアの二つに区分されます。
東大台エリアは誰でも立ち入ることが出来るのですが、西大台エリアは2007年から環境省の自然保護地域に指定されて入山が制限されています。
西大台エリアに立ち入るためには事前に申請・認定を受けて、入山前にはレクチャーを受けなければならないことになっています。
大台ケ原に登って雨に遇わなかったら、よほど精進のよい人と言われる。
深田久弥「日本百名山」より
町で一年かかって降る雨を、ここでは一ヶ月足らずで降ってしまうのである。
この地域は本当に雨が多いようで、「雨の大台ケ原」のほうが趣きがあって良いという人もいるようですね。
確かに大台ケ原の幻想的な雰囲気は霊山の雰囲気を醸し出しています。
本日のコース
西大台ヶ原駐車場がスタート地点。
大台ヶ原は入山が規制されている西大台エリアと誰でも入山することが出来る東大台エリアに分かれています。
まずは西大台エリアからスタート。
大台ヶ原駐車場をスタートして反時計回りに西大台エリアを周遊します。
いったんスタート地点に戻ってきた後、今度は東大台エリアへ。
こちらは逆に時計回りにぐるっと回ってきます。
どちらもそこまでアップダウンがきつくないコース。
それぞれぐるっと回って合計16キロほどのコースです。
スタートまで
今回は近畿地方の百名山に遠征。
いつもよりも少しだけ早起きして、自宅を午前二時前に出発。
新東名高速を使って伊勢湾自動車道経由で四日市へ。
東名阪国道を道の駅・針TSRまで行き、そこから70キロほどの山道をひたすら南下。
自宅を出てから約6時間弱で大台ヶ原駐車場に到着しました。
午前8時前につきましたが日曜日だけあってそこそこ車が停まっています。
まずは西大台ヶ原エリアへ・・・と行きたいところですが、実はそうはいかないのです。
この西大台エリアは環境省によって入山が制限されているエリアなのです。
このエリアに立ち入るためには
- 事前に商工会を経由して入山許可を申請
- 講習費用として1,000円を振り込み
- 認定証の交付を受ける
- 入山前にビジターセンターでレクチャーを受ける
という手続きをしなければ入山してはいけないのです。
この手続きを取らずに入山した場合には自然保護法違反で懲役刑です。
事前に手続きを踏んでいたので、本日はこのレクチャーを受けてからの入山です。
ビジターセンターは本来は9時オープンですが8時過ぎから開いていました。
ビジターセンターには大台ヶ原の由来などが色々と展示されています。
レクチャーは30分ほど。
最初は退屈かなぁと思っていたのですが、大台ヶ原の見所や面白いポイントなどを教えてくれるので、逆に参考になりました。
こういうレクチャーを受けてから入山するほうが山に対する意識が変わるかもしれませんね。
講習は8時30分からだったので、レクチャーが終わったころはちょうど午前9時ごろ。
トイレを済ませてさっそくスタートします。
西大台ヶ原エリア(9:00~11:00)
西大台の入り口は駐車場入り口のわきにあります。
この脇から入っていきます。
こちらのエリアは入山規制がかかっているので人が少なくて静かですね。
入り口手前には大台教会という建物があります。
旅の無事を祈ってお祈り・・・。
西大台に入るにはゲートを通過しなければなりません。
西大台のエリアは出来るだけ自然をそのままに残しておくというコンセプトのもと、あまり整備がされていません。
そのかわり自然がそのまま残っている感じです。
いくつもの沢を渡渉していきます。
大台ヶ原は日本でも有数の「雨が多いエリア」としても知られています。
大阪や奈良と比較して3倍以上の降水量があるのだとか。
ですからとにかく水が豊富です♪
七ツ池というエリアですが池はありません。
昔この辺りは池のような水たまりが多かったそうです。
それだけ雨が多いエリアというコトです。
未整備のトレイルで雨が多いため、ぬかるんでいたり滑りやすかったりするのですが、楽しいトレイルですね。
幻想的なトレイルが続いていきます。
入山が制限されているので、ほぼ人と会うことがありません。
開拓跡という場所。
明治時代、高野山の僧侶がこの一帯を開拓しようとして森を切り開いた後が残っています。
ただ、自然環境の厳しさから開拓を諦めたという歴史が残っています。
少し森が切り開かれています。
この先に展望台と呼ばれる場所が。。。
周遊コースから少し外れますが、折角なので見に行ってきましょう。
ヒイコラと坂を登って行きます。
途中でミズナラの大木が・・・。
地元の人は「かぼちゃの樹」と呼んでいるそうですよ。
展望台は少し広くなっています。
西大台エリアは森の中なのでほとんど眺望がありませんが、ここだけは景色がキレイ。
正面に見えるのは東大台エリアの大蛇嵓(だいじゃぐら)と呼ばれるスポットです。
この後は駐車場の方に戻っていく道のりです。
鉄製のつり橋がありましたが、グラグラ揺れるのでかなりのスリル!
雨の通り道になっているがれた岩場の登りがしばらく続きます。
このあたりは非常に水が綺麗です。
「たたら力水」という大きな岩から水がしみだしている場所があったり・・・
沢の清流の脇を通り抜けるスポットがあったりと、自然を満喫できるトレイルです。
木製の橋が架かっていますが、多くの場所で渡渉するポイントが。
岩の上をピョンピョンすすんで行きます。
本当に素晴らしい場所ですね~♪
そして周遊約9キロほどの行程を2時間ほどかけてぐるっと回ってきました。
出入り口のゲートには係りの人がいて入山証をチェックしています。
そして駐車場のあるビジターセンターに戻ってきました。
東大台エリア(11:00~12:45)
今度は東大台エリアにすすんで行きます。
コチラのエリアは誰でも入山することが出来ます。
流石に日曜日だけあってハイカーの人たちが多いです。
西に比べて東大台は誰でも入れますからね!
まずは平たんなトレイルがしばらく続いていきます。
平たんな道が続いた後は石段の登りが続いていきます。
雨が多いエリアなので出来るだけぬかるみを作らないようにしているのでしょう。
クマザサの新緑が綺麗ですね。
石段が終わった後は勾配のキツイ木階段がしばらく続きます。
雨は降っていませんが雲が多いです。
伊勢湾から15キロほどしか離れていないので、海から上がってくる気流で雲が多く発生するそうなんですね。
あっという間に大台ケ原最高峰の日出ケ岳山頂に到着。
ここは木製の大きなデッキが組まれているので、ハイカーの人気スポットになっています。
とりあえず最高峰だったのでここで記念撮影。
これで24座目のクリア!
人がいっぱいなのでとっとと次の場所へ移動します。
このあと、ぐるっと東大台エリアを周遊します。
木階段が続いていきます。
木道も続いていきますよ~♪
このあたりは野生の動物も多いみたい。
世界遺産に認定されてから自然保護に力を入れているようです。
木階段がすすんで行きます。
このあたりは本来は森だったようですが、シカの食害で森が無くなってしまったのだとか・・・。
整備されたハイキングコースです。
手が入れらていない西大台と違って、東大台エリアは整備が非常に進んでいます。
こちらも人がいっぱい歩いていました。
大蛇嵓への分岐です。
岩をよじ登って先へ進んで行きます。
岩をよじ登っていくと眺望の開ける場所にでます。
ここが大蛇嵓と呼ばれる場所。
先端まで行くと足がすくみそうになります。
なかなか怖くて先まで行くことは出来ませんね((+_+))
この後はしばらく下りが続きます。
シオカラ谷という場所までおりて、鉄のつり橋を渡ります。
ここからは最後の登り。階段が続きますが頑張って登りましょう!
ここまでくればゴールはあと少し!
そして駐車場まで戻ってきました。
東大台エリアは非常に整備されたハイキングロードですので、軽装でも気軽に遊びに来れますね。
コチラのエリアは周遊しても7キロ弱ですし、そこまでアップダウンもないです。
西大台・東大台エリアをぐるっと回っても16キロ弱。
時間にして4時間程度で回ってくることが出来ました。
アフターラン
13時過ぎに大台ケ原を出発して、1時間ほどかけて奈良県の天川村にある洞川温泉に行きました。
洞川温泉には「洞川温泉センター」という公営の温泉施設があります。
大人600円で入湯できるので気軽に寄れますよ。
内湯1つと露天1つの小さな施設ですが、日曜日の午後だけあってメチャクチャ混んでいました。
本日は洞川温泉の旅館に泊まってのんびりします。
まとめ
大台ケ原は気軽に登れる百名山なのでオススメですよ♪