2015年8月12日(水)、群馬県と福島県の県境にある尾瀬にトレイルランに行ってきました!
今回は燧ケ岳と至仏山の2つの百名山を1日で制覇します。まずは燧ケ岳からアタック!
尾瀬沼は歩いているだけでも心が癒されるスポットですね~♪
燧ケ岳の概要
燧ケ岳は群馬と福島の県境である尾瀬沼にあります。
燧ヶ岳は「ひうちがたけ」と読みます。
尾瀬国立公園内にあり、山頂は福島県にある火山です。
東北地方最高峰(2,356m)であり、燧ケ岳から北には2,300mを超える山はありません。
かの深田久弥は、燧ケ岳のことをこのように述べています。
尾瀬沼から燧ケ岳をなくしたら、山中の平凡な一小湖に化してしまうだろう。
深田久弥「日本百名山」より
昔、関東と奥州をつなぐ道の一つがこの沼の淵を通っていた。
沼田街道と呼ばれるもので、上州の戸倉を最後として、会津の桧枝岐に出るまで、まったくの深い山の中の道であった。
その心細い山中の途中で、山と沼と両々相映発した美しい風景にめぐり合った旅人の気持ちは、いかがばかりであっただろう。
確かに尾瀬から眺める燧ケ岳と至仏山の存在感には圧倒されますね。
本日のコース
尾瀬はマイカー規制があるため、途中までしかアクセスすることが出来ません。
関東地方の南側からアクセスする方法としては
- 尾瀬戸倉(地図の一番最南端)にある駐車場を利用する(1日1,000円)
- 鳩待峠(地図の西側)にある駐車場を利用する(1日2,500円)
- 大清水(地図の一番東側)にある駐車場を利用する(1日500円)
の3か所の駐車場のうち、いずれかを利用することになります。
駐車場の利用料金を考えると大清水を利用するのが一番ベターな気がするので、スタート&ゴールは大清水にすることにしました。
燧ケ岳と至仏山を1日で巡るには結構な距離を進まないといけません。
しかもお盆期間中なので混雑も予想されます。
ですので、いかに早くスタートできるかがポイントとなります。
一般的にこのコースを1日で巡る場合、鳩待峠をゴールにするケースが多いのですが、自分はそこから大清水まで戻る約20キロのロードをプラスしました。
(ただ単にバス&タクシー代の約5,000円がもったいなかったというだけなのですが・・・)
スタートまで
スタート時間を早くしたかったので、自宅を早朝2時過ぎに出発。
東名高速から圏央道、関越道を経由して沼田インターチェンジで下車。
そこから一般道を40キロほど走ると大清水駐車場に到着します。
いつもの早朝なら高速道路もガラガラなのですが、やはりお盆の時期と言うこともあり、そこそこの交通量がありました。
数年前までは関越道に乗るのに時間がかかっていたのですが、圏央道が開通してからすっごいラクになりました♪
早朝5時30分前には大清水駐車場に到着。
第一駐車場はすでに満車。下にある第二駐車場に車を停めます。
準備をしてトイレを済ませてスタートします。
大清水駐車場(5:40)~三平峠(6:30)~長英新道分岐(6:55)
大清水駐車場には売店やトイレ、自動販売機など色々な設備が整っています。
500mlのペットボトルジュースも170円なので良心的な価格設定かも?(足柄峠は180円ですし・・・)
まだ売店はやっていませんが、ハイカーもちらほらと見かけられます。
大清水駐車場から3キロほど先の一之瀬小屋までは低公害車の乗り合いタクシーが運行しています。
もちろんそんなものは使いません。(-。-)y-゜゜゜
ここからスタートしていきます。
整備された林道が続いていきます。緩やかな登り坂です。
一之瀬小屋のバス停留場。ここまでは交通機関で来ることが出来ます。
まだ売店はやっていないですね。
この先の橋を渡ると林道はおしまい。
そこからは登山道に入っていきます。
入り口には緑色のマットが・・・。外部の種子を持ち込まないように泥を落としていくそうです。
渓流沿いの登山道を進んでいきます。
まだ朝が早いのでそんなに人はいません。渓流のせせらぎが気持ちよく聞こえます。
しばらく行くと木道が続いていきます。
尾瀬にはこういった木道がいたるところにあります。植生を傷つけないようにしているんですね。
湧水もありました。冷たくて美味しい♪
早朝の高原のみちは気持ち良いです。登山道も歩きやすい。
木道もすれ違いができるように広くなりました。
ぼちぼち歩いている人も見かけられるようになってきました。
三平峠のベンチに到着。
このあたりまでは緩やかな登りが続いていましたが、ここから尾瀬沼までは緩やかに下って行きます。
階段の木道をテンポよく降りていきます。
しばらくすると山荘が見えてきました。
「尾瀬沼小屋」という山荘です。ベンチで朝ごはんを食べている人もチラホラ。
尾瀬沼の周辺は高山植物が豊富です。
少しガスっていて燧ケ岳の山頂を臨むことはできませんでした。
ただ尾瀬沼の景色は雄大です。木道を歩いていても見とれてしまいます。
もうこの時期はお花のシーズンではないのですが、それでもきれいなお花がいっぱい咲いていました。
「霧の中の尾瀬」というのも歌詞にあるように趣きがあります。
木道を進んでいくと分岐へ。
尾瀬沼の東湖畔にある長蔵小屋というところへ到着。
この山荘も立派です。シーズンだけあって人もいっぱい宿泊していたようです。
山荘の周辺は多くのハイカーでにぎわっていました。
長蔵小屋から登山道を目指してすすんで行きます。
そして燧ケ岳へと続く登山道の入り口に到着。
ここから山頂を目指して登っていきます。
長英新道(7:00)~ミノブチ岳(7:50)~俎嵓(8:05)~燧ケ岳(8:20)
登山道に入っていくと、今までの木道とは打って変わって普通の山道になります。
しばらくは緩やかな登り坂が続いていきます。
昨晩、雨が降ったようで登山道はドロドロで非常に滑りやすい。
それでも整備されているので危険な場所はありません。
木道を歩いている時は多くのハイカーで賑わっていたのですが、山道に入ってからは全く人の気配がしなくなってきました。
山道の途中にはこのような「~合目」という看板が立っています。
山頂が10合目になるので登っていく目安にはなります、。
3合目の階段。だんだんと勾配がきつくなってきます。
4合目~♪
ふと眺望が開けるところに出ました。
全体的にガスっているのですが、眼下に尾瀬沼が広がる景色は壮大です♪
だんだん勾配がきつくなります。それでも登山道は非常に整備されているので登りやすいです。
木と木の隙間から山頂付近が見えてきました。あと少しかな?
森林限界を超えると、丈の低いクマザサが緑を彩ります。
ミノブチ岳という少し開けたところに出てきました。
ガスっていなければ非常に眺望が良いところなのでしょうが、全く景色を眺めることが出来ません(T_T)ザンネン
どんどん先へ進んでいきます。8合目を通過~。登山道は泥でグニョグニョ…。
山頂までもう少し~♪
そしてピークが近づいてきました!
やった!到着・・・と思ったらここは山頂ではないみたい。
俎板嵓(まないたぐら)と呼ばれる場所で、最高点は柴安嵓(しばやすぐら)と呼ばれるもうちょっと先のところ。
でも三角点はこちら側にあるようです。気を取り直してもうちょい先へ進みましょう!
岸壁にはられた案内図。
ガスっていて山頂がはっきりしませんが、一度下ってからもう一度登り返します。
こちら側の登り口は岩がごろごろしていているので、よじ登っていきます。
今度こそ山頂が目の前!
あの岩の上が山頂です。岩にへばりついてよじ登ります。
そして燧ケ岳の山頂に到着!標高は2336mです。
山頂付近には2人ほどのハイカーの人が休憩中。お願いして写真をとって頂きました。
山頂はガスっていて全く眺望はありません。
風も強くなく寒く感じることはありませんでした。
眺望もないし、ほかに休める場所もないので先を急ぎます。
ここから先、至仏山に向かうには見晴新道というルートを通っていくと最短距離なのですが、前年の台風で山道が崩落しているため通行止め。
しょうがないので少し戻って、ナデッ窪というところを降りていくことにします。
燧ケ岳(8:25)~沼尻平(9:30)~見晴(10:15)~竜宮十字路(10:30)
山頂からは岩の斜面を下っていきます。
登ってきたルートと一転して、急勾配の岩場が続いていきます。
登ってきた道との分岐点。ここから先は麓までゴツゴツした岩場が続いていきます。
登山ガイドにこのルートは「下りには不向き」と書いてあったのですが、確かに降りにくい・・・。
それでも目の前に尾瀬沼を見ながら進んでいくことができます。
急勾配で切り立っているので景色はとても良いです。
降りるのは自分しかいませんが、下からは続々ハイカーが登ってきます。
ガレガレの岩場の登山道。こんな岩場を1,000mほど一気に下っていくのです。
そして麓まで到着して木道に合流。目の前に小屋が見えてきました。
ちょっとホッとする瞬間です。
沼尻の休憩所に到着。ここは尾瀬沼のメインストリートのようで多くのハイカーで賑わっていました。
自分もここでちょっと一休み。
持ってきたおにぎりを食べてようやくひと段落です。
高原で食べるおにぎりは美味しいです。
外国人の方も多かったですね~♪
山に登らなくてもハイキングするには、尾瀬はとてもいい環境です。
沼尻休憩所には売店や食堂もあります。
こういう場所にしてはお値段がとってもリーズナブル。
ヘリで荷物を運んでくるみたいですね。
沼尻休憩所で一休みした後、今度は至仏山登山口である山ノ背を目指して尾瀬ヶ原をじゅだうだんしていきます。
植生を守るための木道を進んでいきます。
ご存知かと思いますが、尾瀬は広大な湿地帯です。
水が豊富でいたるところに沼地や川が流れています。
水がとってもきれいです♪
見渡す限りの湿地帯が広がっています。
春にはミズバショウの花などが咲いてきれいなんでしょうね。
木道からいったん山道に入っていきます。
山道を少しだけ登ると「白砂峠」というポイントを通過します。
渓流もあったりして飽きることがありません。
水も冷たくて気持ち良い(∩´∀`)∩
見晴の分岐にある山小屋に到着。
尾瀬にはこういった無料休憩所や山荘が多くあるので歩きやすいです。
小屋の横には湧き水がありました。
湧き水は冷たくておいしい~( *´艸`)
ここまでで約20キロほど来ましたが、疲れも吹っ飛びますね。
ここから先は尾瀬ヶ原を縦断していきます。
まとめ
ということで前半はここまで。後半は至仏山編でご紹介いたします♪