常念岳でトレイルラン!

2014年8月13日(水)、長野県にある百名山の一つ、常念岳にトレイルランに行ってきました。

燕岳から大天井岳を経て常念岳へ抜けるルートは北アルプスの「表銀座」と呼ばれる超絶景が楽しめるルート。
北アルプスの雄姿を楽しむならここからの景色は外せませんね!

目次

常念岳の概要

常念岳(じょうねんだけ)の長野県の北アルプ主周辺になります。

今回のルートは常念岳だけではなく、その北側にある燕岳(つばくろだけ)、大天井岳(おてんしょうだけ)も併せての縦走です。(GPSロガーが途中でバグって止まってしまったので標高グラフは下山口まで)

深田久弥曰く

松本から大町へ向かって安曇野を走る電車の窓から、もしそれが冬であれば、前山を越えてピカリと光る真っ白いピラミッドが見える。私はそこを通るごとに、いつもその美しい峰から目を離さない。そして今年こそ登ろうと決心を新たにするのが常である。

深田久弥「日本百名山」より

麓から見上げる常念岳の雄姿は美しいですね。

今回のルートは表銀座コースを満喫するオススメルート。登山だと2泊3日かかりますがトレイルランなら日帰りで十分アタックできます。

新穂高温泉にある登山者用無料駐車場に車を停めて、そこから中房温泉登山口までタクシーで移動。登山口から燕岳、大天井岳を経由して常念岳に登頂。常念岳から前常念岳を経由、蝶ケ岳三股登山口まで下山し、林道を駐車場まで15キロほどランして戻りました。

  • 燕岳 標高2,762m
  • 大天井岳 標高2,921m
  • 常念岳 標高2,857m 

登山口まで

世間はお盆休み。自分の場合、特にお盆休みを取るつもりはなかったのですが、お客様がお休みを取ってしまっているため特に急ぎの仕事も無し。
嫁さんと子供も、嫁さんの実家に夏の里帰りをしているので、この週末までは一人でお留守番。

・・・行っちゃう? (-。-)ニヤ

ということで、今回も気の向くままに百名山チャレンジ!

でも、やはりお盆休みということもあるので、メジャーすぎる場所や遠すぎる場所は自殺行為に思える。
それならば、比較的空いていそうな常念岳を目的地にすることにしました。目的地までは約200キロ。早朝家を出発して行くにはちょっと遠い。
それなら前日の夜に現地入りして車中泊?

色々調べてみると、長野県の塩尻北ICのすぐ近くに「信州健康ランド」というスーパー銭湯みたいなものがあり、そこで仮眠できそうだったので、とりあえず夜のうちにそこまで行っちゃうことにしました。
健康ランドからは一般道を使って安曇野・穂高温泉に向かいます。

4時前に穂高温泉しゃくなげ荘の横にある登山者用無料駐車場に到着しました。

こんな時間だからまだ空いているだろう・・・と思っていたら、なんと駐車場は8割がた埋まっているではないですか!ひょえー、こりゃ早く来て正解だったな。
ここから登山口まではバスで行く予定だったのですが、すでにバス停にはバス待ちの登山者が・・・。(-_-;)

バスの時間は5:20。1時間くらいは車の中でゆっくりしていようかと思ってましたが並ばないとダメか・・・。そんな風に思いながら車の脇で支度をしていると、ご年配のハイカーの方が声をかけてきました。

「うちらタクシーで登山口まで行くんだけど、いっしょにどう?」

お話を聞くと、3人までは一緒に行く人がいるのであと1人乗合で行く人を探していたようでした。なかなか1人で行くという人が見つからず、たまたま駐車場に入ってきた自分を見て声をかけてくれたようです。

それはこっちも好都合!二つ返事でOKして同乗させていただくことにしました。(よってバタバタ急いで準備したので写真はありません。ゴメンナサイ)

駐車場から中房温泉登山口まではタクシーで40分ほど。タクシー代は割り勘で1,750円でした。バス料金は1,200円ですが、この状況を考えれば安いもんです。スタート時間も1時間ほど早くなりましたしね。

タクシーの道中、運転手さんがいろいろお話をしてくださいましたが、やはり今年のお盆ウィークは例年以上にお客さんが多いそうです。やっぱりブームなのかな?

中房温泉登山口(5:00)~合戦小屋(6:15)~燕岳(7:00)

中房温泉登山口に5時前に到着。登山口の標高は1,450m。

夜明け前ですがもうすっかり明るくなっていました。

朝から登山客でけっこういっぱいです。マイナーな山かと思っていたら燕岳は結構人気の山だったんですね(-_-;)

登山計画書の提出・トイレを済まし、タクシーに同乗していたハイカーの方と少し談笑してからさっそく出発です。

うほ。いきなり渋滞です。みんな混みはじめる前に登ろうということですね。

でも、トレランスタイルの自分が後ろにくっつくと何も言わずに皆さん道を譲ってくれます。何もしていないのですが、無言のプレッシャーをかけてしまっているのかな?

最初のうちはけっこう混んでいたのですが、しばらくするとハイカーもまばらになってきました。

最初からひたすら登りが続いていきます。急坂なので走れるところはほとんどありません。

そもそも渋滞していて走りようがないですけど・・・。

昨日の雨のせいか、登山道もドロドロのところが多い。ガレているところが多いかな?

最初のうちは眺望はそんなにないですが、しばらく行くと木々の間から周りが見えてきます。

6:15 合戦小屋に到着

ここはスイカが名物だそうです。まだ時間が早くてやっていませんが・・・(泣)

むかし、坂上田村麻呂が山に住む妖怪と戦ったことがこの小屋の名前の由来だとか。

混む前に先を急ぎます。

このあたりから登山道も岩や砂が多くなってきます。鳳凰山のときのような感じ。ここから燕岳までは北アルプス3大急坂なんだそうだ。そんなでもないんじゃね?っていうのが自分の感想。木々の背も低くなってきて眺望が開けてきます。

穂高連峰の山々がきれいだ!天気もいいしサイコーっす!

とりあえずあそこまで頑張るぞ!

急坂なことは急坂なんですが、登山道が非常に整備されているので登りやすいです。

6:45 燕山荘

山小屋周辺はもう人だかり。おそらく宿泊者の方なのかな?いろいろ出発の準備をしていました。

腰を下ろすベンチも埋まっているので休めない。(-_-;)燕山荘から見た槍ヶ岳。写真では伝わらないかもしれないですが壮大です。

右上にまだお月様が残ってる。。。燕山荘からみた燕岳。一番左端手前がそれです。

とりあえずあそこまで行ってみよう!

7:00 燕岳山頂

人がいっぱいで狭い。。。

ちなみにこんな岩を登ってきます。高い・・・

燕岳山頂から見た燕山荘。ここまでの稜線は走れるよ。

山頂は風が強くて寒い~。一人だけ半袖半ズボンという場違いな恰好だから?(-_-;)動いていないと凍えそうなのでとっとと先に行きます!

燕山荘(7:15)~大下りの頭(7:45)~大天井岳(9:00)

燕岳山頂から燕山荘までいったん戻って再スタート。

ここからは稜線沿いの登山道を進みます。北アルプスの山々を見ながらタッタカタ♪

岩は多いですが走れます!まだまだハイカーも少ないので快調に飛ばします。

ただこのような急な下りや登りもあるのね~。

燕山荘からキロ10分のペース。

知っている方なら、このくらいの山々をこのペースで走れるということはいかに走りやすいか分かってもらえるかと。このような鎖場もありますが、非常に整備された登山道なので初心者ハイカーでも大丈夫です。

2,700~2,800m級の稜線ですが、息苦しくなることはありません。少しは体力ついたかな?

燕山荘から約1時間半ほどで大天井岳ふもとにある大天荘に到着。

ここも結構人がいっぱいです。大天井岳の山頂はここから5分ちょっと登ったところ。

燕岳ほどではないですが山頂は結構賑わっていました。ここの山頂の祠は槍ヶ岳の祠と同じデザインなんだそうだ。

大天荘前の広場に戻った後、少し早いですがお昼ご飯?朝飯は3時過ぎなのでおなか減っちゃって・・・。

コンビニのおにぎりを2ついただいてエネルギー補給。ちょっとだけ休憩した後、先を目指します。

大天荘(9:15)~東天井岳(9:40)~常念小屋(10:20)~常念岳(11:10)

大天荘から先も同じような稜線沿いの道が続きます。

ただ、ちょっと岩が多くなってきたような気がします。

あいかわらず走る~♪

この岳を巻くように稜線は続きます。北側の尾根には残雪も。8月に雪を見るとは・・・。ここから先は岩ゴロゴロ。慎重に先を進みます。

砂と岩のトレイル。あいかわらず天気はサイコーです♪

もう少しで常念岳・・・というところで、鬼の劇くだり!

遥か下に見えるのが常念岳のふもとにある常念小屋です。そして少し視線を上にずらすと常念岳の山頂が!

一回ここを下ってからまた登り返すのか・・・。(-_-;)

そうは言っても降りないことには先に進めない。がんばっておりまーす♪

この小屋の周りにはキャンプサイトもあり、多くの登山客でいっぱいでした。

ここから常念岳山頂まで430m。一気に登ります。

見上げるはるか先に山頂が・・・見えない。

途中の尾根が邪魔になって山頂は見えず。

ここからは激しい岩場が続きます。赤い丸印を頼りに上を目指します。

途中で振り返ると遥か下に先ほどの小屋が・・・。結構な急こう配です。あともうちょいで山頂!ガンバレ!

11:10 常念岳山頂

狭い!人口密度高!写真撮影の順番待ち。

またまたお願いして写真撮ってもらいました。

これで百名山も3つ目を制覇!イェーイ(^o^)丿

360度パノラマです。雲がもうちょっと少なければ富士山まで見えるそうですよ。この景色をしばし堪能した後、先に進みます。・・・というか降りないと、後から来た人たちが上がれないし。

常念岳(11:10)~前常念岳(11:50)~三股登山口(13:30)

ここからは下山ルート。一般的なルートは常念小屋まで戻って一ノ沢登山口に降りるのが定番みたいですが、時間もまだ余裕があったので前常念岳から下山するルートを選択しました。

後々、これを後悔することに・・・。

下山ルートから常念岳を振り返ります。さらば!そしてここからが大変!

すごい急坂で、しかも岩稜地帯が続きます。

登山道・・・というよりも大きな岩につかまりながら降りる感じです。

石積みの小屋が・・・。なかには6畳ほどのスペースですが誰もいません。

めちゃめちゃ急な登山道です。下山するまでにすれ違ったり追い越したグループは両手で足りるくらい。

先ほどのまでのにぎやかだった山はどこへ行ってしまったのでしょう?こんな下りが延々と続いていきます。

途中には親切に脚立があるところも。ようやく岩稜地帯を抜けると、こんどは樹林地帯へ。

ここでも急坂が続きます。

しかも泥でグチャグチャ。登山道の真ん中は歩けません。

倒れた丸太や岩をぴょんぴょんしながら下っていきます。

とてもじゃないけど歩くのすら大変です。

こっちのルートを選択したことを激しく後悔しながら進んでいきました。あとちょっとでおしまいというところで渓流はっけん!

泥だらけになったシューズを洗わせてもらいます。

さすがに北アルプスにはヒルはいないでしょ?

そんなこんなで何とか登山道入口まで下りてきました。

小屋とトイレはあるけど誰もいません。

駐車場にはそこそこの台数の車が停まっています。おそらく蝶ケ岳に行く人がほとんどでしょう。

三股登山口(13:30)~穂高温泉しゃくなげ荘・駐車場ゴール(15:15)

登山道入り口からは舗装された林道です。

一ノ沢登山口にはバスが停まるのですが、三股登山道にはバスが来ません。疲れた足にムチを打ってもうひとっ走りします。でも緩やかなくだり基調ですし、安曇野の森林の中なので涼しく気持ちよく走れます。車もほとんど通らないですし。

あともうちょっと。途中で北アルプス牧場直売店なるものが!

思わず直売所でソフトクリームゲット!ソフトクリームで最後の力を充電して、ようやくゴール。

なんだかんだ言って、登山口から林道を走った距離は15キロ弱。

一ノ沢登山口だったら10キロも無かったのにね。((+_+))

アフターラン

駐車場のすぐわきにあるしゃくなげ荘の日帰り温泉施設によって汗を流しました。

料金は大人410円。内湯しかないですが、本物の温泉です。

やっぱり走った後の温泉は気持ちよいです~♪そして最後の締めはコーラということで (^o^)丿

今回もケガなく無事に帰って来れました。4時半ごろに現地を出たのですが、渋滞も特になく9時前には帰宅できました。

まとめ

本日の行動距離は約38キロ。中房温泉登山口から三股登山口までの「山と高原の地図」の標準登山時間(休憩時間含まず)が19時間。それに対する自分の所要時間(休憩時間含む)が8.5時間なので、短縮率は約45%。

なかなか短縮率30%は厳しいですね。燕岳~大天井岳~常念岳までの縦走コースは比較的走れるトレイルが多いのでオススメです♪

これで百名山チャレンジが3座目。先は長いですが楽しいですね♪

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!

この記事を書いた人

中小企業や個人事業者の仕事効率化をサポートをすることが大好きな税理士!
「都会ではないけどそこまで田舎でもないよ」という地方都市の中小企業が、都会ビジネスに負けないように知恵を振りしぼっています。
どうやったら分かりやすく会計や税金のことを伝えられるようになるか?
難しいことはカンタンに、固いモノは柔らかく。
自分の知識や経験を活かして多くの方のサポートができるようになれればいいなと思います。

午前3時起きの超・朝型人間。
山や川など自然の中を走り回るトレイルランニングが大好き。
トレイルランで日本百名山を制覇することが目標です!

目次