お客様との取引をスムーズに進めていくためには、普段から仲のいい関係をつくっておくことは非常に重要なコト。
コミュニケーションを取るための食事代や手土産などは、会計上は「交際費」として処理していきます。
そんな交際費についてですが、
1回の飲み会でいくらまでは経費にできるんですか?
というような質問を受けることがあります。
交際費が問題になるのは「金額」ではなく、別のポイントがあるので注意してください!
金額ではなく「誰と?」と「何のために?」が問題になる
交際費というと、レストランでの飲食代や得意先に訪問する際の手土産代といったようなことに使う費用のことです。
交際費はグレーなゾーンが多いといわれる費用です。
仕事と関係ない家族との食事代や家族旅行のお土産代なんかも仕事の経費として処理している人も多いのが現実。
そんなコトは調べる税務署側もよぉーく承知していますから、税務調査の際に重点的に調査されます。
よくお客様から「1回当たりいくらくらいまでなら経費になるの?」という質問をよく受けるのですが、実際には金額の大小よりも問題になる点はほかにあります。
問題になるのは次の二つのポイントです。
その① 「誰に?誰と?」という相手がポイントになる
まず、その交際費を支出するのは誰のために支出するのかということがポイントです。
例えば、お客様と仲良くなって仕事がスムーズにいくようにレストランで会食をしたということであれば交際費として経費にできます。
同じように、仕入先とも仲良くなっておけば、新製品の情報などをほかよりも早く仕入れることだってできますよね。
事業の費用というのは「利益を上げるために支出されるもの」という大前提があるので、こういった得意先や仕入れ先など仕事と直接関係する相手であれば、まったく問題なく経費にできます。
仕事とは全く関係のない友達や家族と食事に行った・・・というのは明らかに利益には結び付きません。
ですので、こういう経費はそもそも交際費にならないんです。
「友達から仕事の情報をもらえるかも・・・」なんていう程度の理由では経費にはできませんので、あしからず。
同じように同窓会などの参加費もNGです。
お客様を紹介してもらえるかもしれないなんて言う理由では交際費にならないんですよ。
その② 「何のために?」という目的がポイントとなる
いくら取引先が相手だからと言っても、何でもかんでも交際費になるわけではありません。
例えば、ただ飲みたいという理由だけで居酒屋に行っても経費にはできません。
もちろん、おねーちゃんと一緒に飲みたいからと言ってキャバクラにいってもNG。
キャバクラに行ってもいいですが、その場でちゃんと仕事の話をしているかがポイントとなります。
仕事と関係ない費用については交際費として認めてもらえませんよ!
中小企業や個人事業者には交際費の上限はほぼ無いけど・・・
資本金1億円以下の中小企業については、基本的に年間で800万円までの交際費は経費として処理できます。
個人事業者の場合にはこういった上限額はないので、使おうと思えば1億円だって使えます。
ただ、現実的な問題としてそんなに交際費ばっかり使っていたら会社がパンクしちゃいますけどね。
結論を言えば「1回当たりの交際費に上限はない」ということにはなります。
相手が仕事の取引先で仕事のために使った費用であれば、飲み食いに10万円使っても手土産に10万円持って行っても交際費として処理できます。
でも、はたしてそれが自分のビジネスのためになるのでしょうか?
経費と浪費は全くベツモノ。
経費にできるからと言ってお金の使い方は間違わないようにしないとダメですよ!
まとめ
交際費の金額には上限はありません。
金額ではなく相手と目的がチェック対象になるということは押さえておきましょうね!